題名:男十番勝負

 

第一試合 生産性のない男

 

偉大な母は問うた。

「あんた、毎日何してるの?」

無職童貞引きこもりの男はこう答えた。

「家で、オナニーしてるよ」

偉大な母は泣き崩れた。

 

 

第二試合 無類のビラビラ好き男

 

男は車を走らせていた。前には横断歩道があった。

信号が赤に変わったので、男はブレーキを踏んだ。

同時に横断歩道の信号が青に変わった。女子高生が歩いてきた。

男は欲情して、アクセルを踏んだ。女子高生を轢いた。

車を降りた。女子高生のパンツを脱がした。

「ビラビラだあー」

男はチンポを挿入した。

 

 

第三試合 毛を持たない男

 

生まれつき全身の毛という毛が存在しなかった男がいた。

幼稚園に入ると、男はお友達からハゲと言われた。男は泣いた。

ハゲ、二度言われた。ハゲ、三度言われた。ハゲ、四度言われた。

ハゲ、五度言われた。ハゲ、六度言われた。ハゲ、七度言われた。

ハゲ、八度言われた。ハゲ、九度言われた。ハゲ、十度言われた。

ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、

ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、

ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ、ハゲ。

もう、数え切れなぐらい言われた。

「いや、亀頭だろこいつ」

ふと、誰かがそんな事を呟いた。

男に明るい笑顔が戻った。

 

 

第四試合 無駄に話の長い男

 

暗い部屋の真ん中に椅子があり、白髪の男が腰掛けていた。

男の口はガムテープで塞がれていた。息苦しいのか、男の鼻息は荒い。

突然、男に丸いスポットライトが当てられる。シルクハットを被った女が男に近づいてきた。

女はガムテープを掴み、勢いよく捲り剥がした。

男は唇を押さえて不気味に笑う。長年待ち望んでいたかのように舌が動く。

「ふう、やあっと喋れるわい。ええか、ようきいとけやガキ供。わしはなあ、65年生きてきた。65年毎日休まず生きてきたんや。朝起きて、歯あ磨いて、小便して、大便して、婆さんに行って来るでえ言うて、玄関開けて、外出て、歩いて、電車乗ろうおもたら、閉まりそうになって、走って、急いで、間に合って、息切れして、心臓押さえて、ラッシュにいらつきながら手ごろな大人しい女探して、見つけて、背後に回って、目に手を当てて、股間に手え伸ばして、パンツをずらして、割れ目を指でなぞって、濡れてきて、指入れて、かきまわして、蜜舐めてみて、ああんって言うてみて、ズボンのファスナーに手えかけて、下ろして、手え突っ込んで、ブリーフからちんぽ出して、ごしごしごしごししごいて、女のうなじにキスして、快感に酔うてみたりして、割れ目にちんぽをなぞらせて、突っ込んで、痛がる女に興奮を覚えて、わしは、わしは、最高のエクスタシーを女にみいだ。うぐっ」

女が口にガムテープを貼り直すと、男は静かになって頭を下げた。

「はあ? バカ? バカじゃないのこいつ。あは、バカだ。あははははははははは」

男は、テレビの前のちびっ子達に笑い者にされた。

 

 

第五試合 自然をこよなく愛する男

 

小さな公園を管轄する農芸作業員の男がいた。

男は単調な毎日に幸福を感じていた。自然を愛しているからだ。

強風に煽られても、豪雨が我が身をずぶ濡れに変えようとも、男が仕事を怠る事はなかった。

男はいつものように掃除をする。落ち葉や空き缶などを拾い集め、オレンジ色のゴミ袋に詰めていた。

リアカーを引いて移動していると、公園脇のベンチに若いカップルが座っていた。

茶髪で顔が黒い男と、腰の辺りまでだらしなく伸びた金髪が印象的な女だった。

二人はキスをしたまま動かない。目を見開き、貪欲に舌を絡ませていた。

男はベンチ周辺を掃除したかった。しかし愛の営みを邪魔したくはない。

自然を愛するがゆえに、自然を壊す事はしたくなかった。

男は考えた末、カップルの上から大きなゴミ袋を被せてみた。

カップルはすっぽり袋に覆われたが反応はない。気に留めていないようだ。

その隙に、男はベンチの周囲を掃き終える。

「自然は守られた」

一仕事終え、汗を拭う男の姿は妙に生き生きとしていた。

 

 

第六試合 涙腺が切れた男

 

男は泣いていた。タンスの角に頭をぶつけたからだ。

今度は泣き喚いていた。取って置いたプリンをお母さんに食べられたからだ。

男は四六時中泣いていた。成人男性の平均身長を大幅に下回っていたからだ。

「諦めなよ。身長って努力しても伸びるもんじゃないしさ」

妹は男を慰めた。男はまた泣き出した。感動の涙、美しい兄弟愛に胸を打たれたからだ。

「泣くな高志。いつまでも泣いていると家を追い出すぞ」

父は男を叱り付けた。男はまた泣き出した。恐怖の涙、冗談にはとても聞こえなかったからだ。

男に泣けない日はなかった。何処へ行っても何をしても涙が止まらない、どうにかして欲しかった。

「高志。お母さんとエッチしよ。そしたらきっと涙も止まると思うんだ」

母は男に何の根拠もない事を言った。男は黙って頷いた。涙がまた溢れてきた。

母は男の頭を撫でた。男はまた泣いた。母は服を脱ぎ、熟れた肢体を男に見せ付けた。

男は泣きながら勃起した。鼻から粘着性のある青洟を吹き出していた。

母は股を広げて、指で己の肉弁をこじ開けた。男は青洟を手で拭いながら泣いていた。

「母さん、いれる、いれるよ。いれちゃうよお」

母は頷く。男は泣きながら被った皮を抜き、泣きながら肉棒を突っ込んだ。

「うわあああああ、痛いよお、痛い、痛い、痛いよおかあさ〜ん」

男は泣き喚いた。吃驚する程泣き喚いた。泣きながら腰を振った。

母の愛を一心に受け止めて、男は無我夢中に腰を振った。

体中の水分と言う水分を涙に変えて、一晩中腰を振り続けた。

日が昇ると、男はカラカラの干物になっていた。

 

 

第七試合 高望みして好機を逃す男

 

女が欲しい、女が欲しいと、いつも口煩く愚痴を零す男がいた。

男は飲みに行きたかった。酒に溺れて、理想の女の話をするのが大好きだったからだ。

男は同僚の山下を飲みに誘った。山下には嫌な顔をされたが、渋々男に付き合ってくれた。

行きつけの飲み屋の暖簾をくぐり、男と山下は店の角のテーブルに向かい合わせに座った。

店員が注文を取りに来る。山下は枝豆とビールをピッチャーで五つ頼んだ。男は黙って考え込んでいた。

「そうだなあ。おしとやかで黒髪の女くれ」

「はい、かしこまりました」

店員は無表情に注文を受けた。山下は驚いた様子だ。男は顔色一つ変えていなかった。

腕を組み、落ち着きなく貧乏揺すりをして女が来るのを待ち詫びた。

山下は先に運ばれてきたビールを一気飲みする。男はぐちぐちと愚痴を零す。

「何でお前が先で、俺が後なんだ。何でお前が先回りで、俺が後回しにされるんだ」

山下は既にほろ酔い気味で、男の愚痴をまともに聞いていなかった。男は眉を上げて顔を引き攣らせる。

「お待たせしました。ご注文のおしとやかで黒髪の女です」

店員は女を連れてきた。眼鏡をかけて大人しそうな黒髪の女性だった。

女は男に一礼して、男の隣の席に座る。

「どうです? お気に召しましたか?」

店員は穏やかな顔で、男に問いかけた。

「駄目だ、チェンジ。もっとグラマーな女に変えてくれ」

「ええ? じゃあ、俺にその子下さい。いいれひょお」

泥酔気味の山下が女を引き取ることにした。女は山下の隣に座り、ビールをお注ぎする。

店員は店の奥へ女を取りに行く。男は目の前でいちゃつく姿を見せつけられ、腸が煮えくり返りそうになっていた。

「お待たせしました。おしとやかでグラマーな黒髪の女です」

胸の膨張率が凄まじい、肩で髪を切り揃えた大人しそうな女性が運ばれてきた。

男は胸に目を奪われ、味見する様に胸を揉んでみる。女は顔を赤らめ満更でもない様子だ。

「駄目だ、わたしはショートは嫌いだ。ロングの女を連れて来い。服も着せなくていい。全裸で連れて来い」

「えええ? もったいないよお。そういうことなら俺がこの子貰いますからね」

泥酔している山下が女を引き取った。グラマーな女は上半身裸になり、山下の頭に巨乳を置いた。

「パフパフパフパフ」、山下は胸の谷間に挟まれる。幸せそうだ。山下ははちきれんばかりの巨乳の乳首をほっぺに宛てがう。

男は机を幾度となくテーブルを叩き続けていた。青筋を立てて、今にも爆発しそうだ。

「お待たせしました。おしとやかでショートでグラマーな黒髪の全裸女です」

男は待ってましたと言わんばかりに女に抱きついた。肉付きのいい体、腕が背中に回りきらない。

明らかな肥満、腹が大きく五つに分かれている。男は女の腹を叩き激怒する。

「誰がこんなブタを持ってこいと言った。早く、わたしの理想の女を連れてこんか!」

「ええ? 俺は全然OKすよ。おいで、おデブちゃん」

顔を真っ赤にした酔っ払い山下が肥満体の女を引き取った。指を女の秘部に入れ、子宮の奥までかきまわす。

女は股間を押さえて、いやんと甲高い声をあげる。鼻の穴が膨らみ、夥しい皺を眉間に寄せていた。

男は足踏みをする。ドン、ドン、と大きな音を軍隊のように足を振り上げ鳴らしていた。

「お待たせしました。お客様の理想の女です」

店員の横には誰もいなかった。男は辺りを見回すが女の姿は何処にもない。

店員は歪んだ笑いを見せ、男の顔を殴った。

「当店にはお客様の御目がねに叶う女性は存在しません。どうかお引取り下さい」

男は店員に店を叩き出された。山下だけは酒池肉林を閉店まで楽しんだ。

男は女について愚痴を零さなくなった。そして、一生山下を飲みに誘う事もなくなった。

 

 

第八試合 モテに命を賭ける男

 

男は愛に飢えていた。

生後間もなく母親に先立たれ、小学校に進学してすぐに父親も他界した。

男は親戚の伯父さんに引き取られ、暗い少年時代を送っていた。

伯父さんは風俗業を営んでいた。晩に家を立ち、帰ってくるのは男が学校に出払った朝方だった。

すれ違いが淋しさを産み、男は孤独を味わってきた。友人に家族の話を持ち出されると泣きそうになった。

男はモテようと躍起になっていた。女に不自由しなくなれば、モテまくれば孤独を味あわずに済むと信じていた。

男は小学校低学年から体を鍛え、六年生になった頃には腹筋が六つに割れていた。

中学生になり、男は全校生徒から一目置かれる存在になっていた。腹筋は八つに割れていた。

高校に受かり、男はバイトで金を稼いだ。金は全て整形外科に費やし、誰もが羨むルックスへと顔を変えた。

髪をカリスマ美容師にカットして貰い、化粧の技術を伯父の知り合いのメイクアップアーティストから教わった。

ファッション雑誌を読み漁り、季節や流行に合わせて服を選りすぐった。

その結果、男はモテにモテてモテまくった。街中をぶらつくだけで女が男に着いてきた。

中には、金を出すからわたしとセックスしてくれなんて言ってくる、熱狂的な女性ファンも生まれていた。

男が孤独を味わう事はなくなった。淋しい時には携帯に電話して女を呼べばいい。誰も断りはしない。

決まって出てくる台詞、「はい、すぐに行きます」それだけだ。男のフェロモンに女は酔い、娼婦のように乱れ狂う。

男は完成された実りある日々を送り続け、いつしか大学受験する日がやって来た。

頭脳明晰、容姿端麗、スタイル抜群の男は大学のキャンパスに足を踏み入れる。

その刹那、キャンパス内にいた全ての女が男目掛けて走ってきた。

「きゃあああああ、かっこいいー。サインして、握手して、抱き締めてー」

黄色い歓声が飛び交う。男は笑顔で歓声に答えた。女達が突っ込んでくる。

正面から女が飛び込んできた。男は手で女の向きを変え避ける。

背後から女が体当たりしてきた。男は飛んで女の頭上を飛び越える。

「きゃああああ、かっこいいー。好き、好き、愛してるー」

全方向から女が突っ込んでくる。男は笑顔を絶やさず、深く腰を落とし、足に力を入れる。

きゃああ、きゃああ、きゃああ。男は女の群れに包囲され、一気に飛び掛られた。

男は倒された。腕を虚空に伸ばし、女の山に埋められていく。

「君達。一人ずつ来たまえ。ちょ、うぐっ、グボッ、ガハッ」

胸が口に押し付けられ息が出来ない。校舎から百人以上の女達が出てくる。男を目掛けて走ってくる。

男の顔は潰れていく。真っ暗で前が見えない、女の尻が腹部を圧迫し、肋骨が鈍い音を立てて折れる。

「きゃああああ、きゃああああ、好き好き好き好きー」

校舎内にいた女達が積み重ねられていった。男は口から血を吐いて痙攣している。

ボキボキ全身の骨が砕けていく。男は白目をむいているが誰も男の姿は見えていない。

ただ、ひたすら歓喜の声をあげ、欲望のままに男を独占しようと醜い女の死闘は繰り広げられる。

暫時、男は死んだ。腹の上には圧死した女達の死体がいくつもあった。

愛に満たされた耽美な男は、血溜まりの中で穏やかに笑っていた。

 

 

第九試合 妄想を是でもかと膨らませる男

 

男は大学で講義を受けていた。

男の目には、講師が黒板に大きく、お前は偉い、天才、かっこいいと書いているように見えた。

男は目を擦り、目を凝らして黒板を再確認した。やはり、はっきりと書かれているように見えた。

男は自分が偉いんだと思った。顔がにやけてくる。嬉しくなって、ついついボールペンを鼻の穴に突っ込んだ。

「うわあ、なにこいつ。超キモイんだけど〜」

男の耳には、隣に座っていた女が黄色い歓声をあげているように聞こえた。

男はボールペンで耳クソを穿り返し、耳に手を当てて再度聞いてみる。しかし何も聞こえてこなかった。

女は正面を向き直して、男と目を合わせなかった。男はもう一度歓声を轟かせて欲しかった。

「ねえ、今、僕の事かっこ良いって言ったでしょ。ねえ、ねえ」

男は肘で女の腕を何度も押した。女は眉間に皺を寄せて唇をぐっと噛み締めていた。

男の目には、女が照れているように見えた。恥ずかしくて声も出せないんだと悟った。

男は女の胸に触れた。女は男をキッと睨みつけた。

男の目には、女がキスしてくれるように見えた。だから、目を閉じて行為を受け入れようとした。

バシっと音が鳴った。男の顔は黒板の方に向けられていた。男の目には、相変わらず黒板に自分を称える文面が書き綴られているように見えた。

男はゆっくり首を回して女を見た。女は目を丸くし怯えていた。男の目には、女が歓喜に打ち震えているように見えた。

「な、なんなのよお。見んなよお、お前キモイんだよお」

男の耳には、それが自分への求愛のように聞こえた。だから、男は女の唇を無理やり奪った。

女が男の唇を噛んだ音が聞こえた。男の耳には、それが積極的に舌を絡ませてくる音に聞こえた。

男は女を押し倒した。女は男の顔を押さえつけて引き離そうとしていた。男の目には、それが早く入れてと働きかけているように見えた。

男は女の服を引き裂き、女の秘部に肉棒を突っ込んだ。女は悲鳴をあげていた。

男の耳には、女が喘ぎ声をあげているように聞こえた。だから、ズンズン子宮の奥へ当たるように肉棒を押し込んだ。

男はありったけの精子をぶち撒けた。女は目頭を押さえて泣きじゃくっていた。男の目には、それが余りの感動に泣いているように見えた。

そんな風に見えれば幸せだろうなあって、男は女を見据えながら妄想に耽っていた。

 

 

第十試合 怠惰な男

 

男は夜になっても布団から起きてこなかった。

同棲していた女は心配になって、男の体を激しく揺さぶった。

「ねえ、起きてよお」

それでも起きてこない。男は寝息を立ててすやすや眠っていた。

女は男に馬乗りになって、男の頬を平手で張った。

起きない、もう一発。まだ起きない。もう一発。駄目だ。

女は息を切らす。平手であった手は拳に変わっていた。

拳を上から振り下ろした。男の鼻が潰れた。赤い血液が流れてきた。

鼻の頭が青みがかっていた。それでも、男は起きない。

女は布団を跳ね除けた。男の体がピクンと動いた。重い瞼が開いてくる。

「あっ、起きた! やっと起きたのね雄二」

女は男を胸に抱き寄せると、男は女の額にキスをした。

女の目からは涙が溢れていた。男は鼻で笑い、女を突き飛ばした。

「おやすみ」

そうポツリと漏らし、男はまた布団に包まった。

 

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